2014年3月18日~4月6日 カラパタール
10日 トレッキング8日目 ロブチェ(4910m)~4時間~ゴラクシェブ(5100m) 泊
11日 トレッキング9日目 ゴラクシェブ~3時間~カラパタール(5545m)~1時間30分~ゴラクシェブ~3時間~ロブチェ(4910m) 泊
ロブチェの凍える夜が明けました。この旅は高度との戦いでもあり、寒さとの戦いでもありました。暖を求めてもどこにも火の気はなく、ありったけの洋服を着て、頭には寝る時もこちらで購入した、ヤクの毛で編んだ、裏にフエルトを張ってある帽子をかぶります。
あまり寒い時はガイドの方が、何やら渡し夕食より早めにストーブを入れてもらっていました。やっぱりここでも何やらは役立つようです。笑
シャワーは登山中は厳禁。もしシャワーをしても髪の毛が凍ること必至だね。それに着替えさえどうでもよくなってしまいます。もっともほとんど汗はかかないし、匂いは気になりません。ので、5日間同じ服装もあり~
そして、お手洗い事情ですが、洋式の便座もありますが、これはなるべく使いたくありませんでした。水洗ですよ~ でも溜めている水を流すというもので、落とし紙は別の容器に入れます。ということは、便座はビショビショのことが多く、うっかり座ると大変なことになります。よって、日本人女性には和式のような便座が快適でした。
ビショビショならば拭けば問題ないと思うでしょう。でもトイレットペーパーは自前。日本からロールで持ってきたものを大事に使っているのです。だから貴重品なのよ~
寒いからでしょうね、ほとんど不快な臭いはありませんが、安普請のロッジゆえ、音は丸聞こえ~ だんだん羞恥心も薄れようというものであります。ロッジのあるところではもちろん使わせてもらいますが、なければ・・・ アウトドアロックンロールであります。笑
さて~ ロブチェではやっぱり食欲無。頭は相変わらず軽い頭痛状態、そしてむくみが出てきました。見るとみなさん、しわが伸びており若返っています。が、腫れはまぶたに著しく表れ、別人状態です。
さあ今日は、5100mにあるゴラクシェプに向かって出発。平坦な道です とおっしゃいますが、ヘロヘロの身には応えます。
ほとんど夢遊病者のように、ふらふらとtストックをたよりに歩きました。近いようで遠い道です。やがてゴラクシェプが見えてきました。カラパタールは後ろの黒い平坦な山です。高度さえ関係ならホップステップジャンプで行けそうに見えます。
今日は、カラパタールの途中まで高度順化のために登ることになっています。じっとしているより軽く体を動かした方が順応するそうで、確かに少し動いた後の方が呼吸が楽になります。後ろにはエベレストが見えています。風が強く雪が着かないエベレストは黒々と見えます。
望遠で撮ったエベレスト。すごいねえ。
ゴラクシェプは5100m。今日はここで寝ないといけません。お~寝れるかな・・・ と思っていたら、なんかよくわからないけどぐっすり寝てました。笑 これはどうなのよ~ 頭はガンガンはしないけど、重い痛みがあります。
人によって症状は様々で、むくんでいる人、吐き気がある人、食欲がない人、頭が痛い人・・・ でもどれも特別じゃないそうです。程度の問題はあるけど、だれでもなるそうで・・・ 野口健さんがヒマラヤに50回ぐらい登っているけど、毎度なると言っていました。あれは地獄だね って。つまり私は地獄の一丁目に居るような感じです。笑
さて、翌朝、いよいよ最終目的地 カラパタールへ向けて出発です。カラパタールとは黒い丘という意味だそうです。プモ・リ(7161m)から派生している尾根にあるピークで、平地ならなんでもなく、トントントンと登れそうな丘です。でもここでは標高差445mは3時間もかかります。
歩いても~ 歩いても~ です。いえ、歩くより休む時間の方が長い!
あそこまで、と10mぐらい先に目標を決めて歩くのですが、意志薄弱。
あのタルチョと呼ばれる万国旗みたいな旗があるところが山頂です。頑張れ頑張れもうちょっと!
そして、そして、ついについに山頂によじ登りました。山頂は狭い岩山でした。歩き始めて9日目、きつかったよ~!! でもここまでやってきたんだ! 自分の足で!
見るとエベレストが黒々とそびえていました。世界最高峰に登るって簡単に言うけど、今だからわかる。それはとんでもない力が必要だってこと。
黒々としたエベレスト。10人に4人は死んでいるって書いてあったなあ~ そして、今も登っている人がいるかもしれないなあ・・・
エベレストベースキャンプのテントが点々と見えていました。どんな思いでエベレストを見つめているのでしょう。
目を移せは雄大な光景が広がっていました。眼下にはクンブー氷河の流れも見えています。
私がここに来れたのは、ガイドさんや楽しい旅の仲間のおかげでした。一人だったらとっくにあきらめて下山していたでしょう。ありがとうございました。
続く
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