2012年7月12日~7月16日 マレーシア キナバル山

4095m あの大岩壁の山へ その④

夜中にトタンをたたく激しい雨音に何度も目をさましました。今日はいよいよ山頂を目指しますが、大丈夫かな・・・ でもあまり不安はありませんでした。きっと雨は止むはず そんな気がしていたからです。

午前1時30分起床。すぐに軽い朝食?を摂ります。軽いとは言いながら、コーヒーと薄いトースト2枚。笑 これはいつもより多いかも。

3時ごろヘッドランプを点けて真っ暗中スタートです。雨具を着けていますが、出発のころは雨は止んでいました。やっぱりね~ 

さて、どうしてこんなに早いスタートかというと、ヴィア・フェラータに参加するには、登り下りの通過点であるサヤッサヤッ小屋に8時までに下山してこないと参加できないからです。何でこんなに早く締め切るのだろうと思いましたが、それはここの気象に関係しているようです。遅い時間になると必ずと言っていいほど雨が降るようですので、濡れると危険度が増します。実際雨が降ると中止なんです。

先頭を歩くロウディさんの後を着いていきます。真っ暗なのでやっぱり現地ガイドが居ると安心ですねえ。とは言っても、ヘッドランプの光が点々と続いていますので、迷うわないとは思いますが。続いているとはいえ、富士山のように光の帯というわけではありません。入山規制がされているので、一日に登れる数には限りがあります。途中の小屋に宿泊できる人数は160名ぐらいなので、たぶんその程度の入山数かと思います。

どこをどう歩いているのかよくわかりませんが・・・
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ロープを使って登るようなところもありました。見えないから平気で登りましたが、昨日の説明ではデンジャラスと言われていた場所も通過。それに急こう配の登りです。ロウディさんの歩きは素晴らしく、一歩一歩確実に歩を進めます。
途中チエックポイントのサヤッサヤッ小屋を通過。ここも認可書を見せなければ通過することはできません。
少し明けてくると雄大な景色が見えてきました。尖っているのはサウスピークのようです。
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すごいなあ・・・
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ここかな~ と思って花崗岩の岩場を登っても、ずっと向こうの高い所に目指すロウズピークはあります。酸素が薄くなり、一歩一歩ゆっくりしか歩けません。でも体調はわるくありませんのでがんばれそうです。そして最後の岩場の登り。
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そしてついに山頂に立ちました。万歳! 感無量。
一緒に写っているのは日本人ガイドの大倉さんと一緒に登ったEさん。
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狭い山頂です。片側は千尋の谷。多くのクライマーがチャレンジする場所でもあるようです。
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現地ガイドのロウディさんありがとう。
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思えば遠くに来たもんだ~ よく登ったなあ。
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ところで・・・ このお方・・・ 見たことありませんか~???
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そう!あの戦場カメラマンのあの方・・・ でしょう! と思いましたが、現地語を話していましたので、ガイドさん。笑 ちなみに、聞こえるか聞こえないかの声で「カメラマンさ~ん」と呼びかけてみましたが、無反応。爆笑 どっちにしても名前は知らないしねえ。
右の大きなピークはセント・ジョンズ・ピーク。こんなふうな岩山がたくさんあります。
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広大な花崗岩の岩山。そのてっぺんにいる・・・ 思い続ければまだいろんなことができるかも・・・ そんな思いにさせてくれました。
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まだまだ時間には余裕がありますが、ヴィァ・フェラータに参加するためにサヤッサヤッ小屋まで下ります。サウス・ピークを後ろにしたこの場所は、よく写真に出てくるところ。
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特徴的なドンキー・イヤーの岩峰。嬉しさがはじけます。
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広大なスラブを下っていきます。
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登りでは暗くてよくわからなかった場所。けっこうなものでございます。現地ガイドさんたちが盛んに「ロープを持って!」と叫んでいます。
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見た目よりたいしたことはありませんけど、転げたらどこまでも~
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サヤッサヤッ小屋までもどり、認可書を見せ、ヴィア・フェラータに参加を認可してもらいました。
そうそう。ヴィア・フェラータとはなんぞや・・・ ですよねえ。
「ヴィア・フェラータ(イタリア語で鉄の道)は、岩肌を囲むように打ち込まれた、一連のケーブル、レールと横木による登山道を指します。ヴィア・フェラータは登山家やロック・クライマーにしか到達できない、景観豊かな山岳部分へのアクセスを可能にし、通常の登山では味わえない達成感、興奮そして美しい景観を与えてくれます。
現在、イタリア、ドイツ、オーストリア、スロバキア、スイスそしてスペインを中心に、世界に300以上のヴィア・フェラータルートが存在していますが、キナバル山のヴィア・フェラータはアジアで最初に作られ、世界で最も標高の高い位置に作られたルートです。」

私たちは初心者用のルートをたどります。山頂まで行くルートもあるけど、けっこう大変らしい。初心者用も2~4時間かかるそうです。一般登山道は青 初心者ルートは黄色 ベテランルートはオレンジ 赤は・・・ ちょっとアクシデントがあり、私たちは赤のルートをたどることになるのですが・・・
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小屋に用意してある装備を装着。こんな姿になりました~ ヘルメット ハーネス カラビナ2個・・・
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5人で1チームで、先頭と後ろにヴィア・フェラータ専用のガイドがつきます。
ここはまだ一般登山道。けっこうな場所でした。登った時はさっぱりわからなかったけどね。
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こんな所を登ってきたんだねえ。
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事故も時々起きているようで、ガイドさんがしきりに注意を促します。
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さあて~ 一般登山道と分かれていよいよヴィア・フェラータの始まりです。昨日練習したとは言いながら、用具の扱いになれてないので、緊張します。まずはそれぞれエイトノットでザイルとハーネスを結びます。そしてのの字の岩に打ち込んである器具にザイルをかけます。5mおきぐらいに器具がありその度にザイルのかけかえ、ワイヤーへカラビナ二つのかけかえを行います。
こちらは先行する中国チーム。真下に小屋が見えています。
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なかなかの高度感です。
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上の我がチーム。なぜこのような写真を撮れたか・・・ 実は先行する中国チームが大ブレイク。一人の女性が固まって進めなくなっているからです。
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しかし、このブレイク思いがけない所でおこるので、変な態勢で待たねばならず、なかなかきつい。腰がいたくなるぅ。高度はありますが、あまり恐くはなかったけどねえ・・・
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日本チームはスムーズに降りるので、「そっちは平山ユージ(日本人の有名なクライマー この山にもクライムに来た)のチームか?」なんて中国チームのガイドに言われたりしました。笑 先行チームがあまりにも遅いので、日本チームは別ルートに行くことになりました。これが赤のルート。これからはスムーズに進めたので写真を撮る暇がありませんでした。笑
途中、足元はワイヤー一本で手もワイヤーを握るというような6mぐらいの吊り橋もありました。なかなかスリリング~
ヴィア・フェラータが終わって一般登山道をくだり、ペンダント小屋まで戻りましたが、疲労困憊とはこういうことをいうのでしょうねえ・・・ 足が重い。思えば、睡眠不足・シャリバテ・酸素が薄い・・・ ペンダント小屋までの階段がまたしても地獄の登り。1時30分起床・・・ 3時出発・・・ 6時登頂・・・ 8時ヴィア・フェラータ開始 11時ペンダント小屋着・・・ この間、薄いパン二枚・コーヒー・行動食 だけだもんね・・・ お腹すいた~
もう歩けん と思ったけど、レストハウスでお昼ご飯を食べたら元気になりました。笑
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他にもいろいろアクシデントはありましたが~ それはさておき・・・ 下山です。ありがとうキナバル山!
1時ごろお定まりのような午後からの雨の中ひたすら下りました。長い長い下りを歩き、4時ごろゲートに無事到着。
ここで現地ガイドのロウディさんとはお別れです。寡黙でどんなことも嫌がらず、辛抱強く接してくれました。
このキナバル山では多くの若者たちが働いています。ガイド・ポーター・山小屋・・・ 一つの山がこんなに多くの雇用を生み出しているのです。ここにはヘリポートもありますが、運ぶのはもっぱら人力。粗末な足元・服装・・・ 私たちは荷物も持ってもらって遊びに来ているわけで・・・ でもそれが彼らの貴重な収入源となっているのです。 

入山するにはガイド(1人で6人まで)を雇わなければなりません。
ガイド料一泊二日 100リンギット(マレーシア通貨)(日本円で約3500円)
入山料金はキナバル公園の入園料は15リンギット(日本円で約500円)
キナバル登山の入山許可料は100リンギット(日本円で約3500円)
これに傷害保険料7リンギ(245円)加入も義務となる。

と言うことですが、現地在住の日本人に聞くと、100リンギットは日本の感覚だったら10000円だそうです。

さて、グチャグチャに濡れてしまいましたので、送迎の車でコタキナバルのホテルに行きシャワー。この時ばかりは毎度文明のありがたさを感じますねえ~

夕食はマレーシア料理。なんとハマグリが山盛り。美味しかった~
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マレーシアンダンスも見ました。
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長かった一日が終わります。
今日は夢も見ないで眠ることでしょう。

続く



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by yamanosoyokaze | 2012-07-18 08:45 | キナバル山